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2013年5月17日金曜日

MAN構築のすすめ(23:そもそも、なぜ鉄道会社や電力会社はファイバーを多く引いている?)

今回はすこし現在の通信事業者の事業形態やその由来についてのお話です。

素朴な疑問:なんで鉄道会社が通信事業をやってるのか。

これには歴史を少し学ぶ必要があります。例えばJR東日本を例に取ってみましょう。かつてこの企業は国鉄という国が所有する鉄道事業者でした。国策で北は北海道から南は九州まで鉄道網が敷設され、明治時代から昭和にかけて国鉄の鉄道ネットワークが構成されてきました。ネットワークが出来上がってくると連絡網としての通信の需要も当然必要になってきます。国鉄は自分たちの運用も目的のため、鉄道電話という自前の電話専用線網を引いたのが始まりです。
それが昭和後期から平成にかけて進化し、光ファイバーも自前で引くようになりました。ちなみに光ファイバーは鉄道事業者においては音声用ではなく列車運行などの機器管理用で多く敷設されています。
80年台半ば、国鉄が分割民営化されるのとほぼ次期を同じくして、旧電電公社(現在のNTT地域会社)も分割民営化しました。
この時に、NTTの競合事業者として登場したのがかつての日本テレコム、現在のソフトバンクです。(ソフトバンクの母体はこれだけではなく、複数の事業者が母体となっていますが)
長距離電話のサービスを日本テレコムの鉄道網の通信インフラに載せて長距離電話事業に参入したのが始まりです。

旧国鉄以外にも多くの民営鉄道会社がありますが大手の私鉄はやはり専用の鉄道電話網を持っていて、NTTを使わなくてもお互いの事業所が内線電話で通じるようになっています。

電力会社も状況は似たようなものです。自分たちの持っている電柱や地下の配管などの経路に通信ケーブルを敷設し、自前のネットワークを構築してきました。この余剰ファイバーがダークファイバーとして他の事業者や民間に貸し出されています。

ファイバーインフラを所有する事業者としてはメジャーな順に以下のようになります。

1)旧電電公社系(電電公社所有の通信インフラはNTT地域会社に民営化と同時に移管)
2)旧国鉄などの鉄道系
 (旧国鉄母体の日本テレコムの通信インフラはその多くはソフトバンクが継承)
3)電力系
4)高速道路系(旧日本高速通信)
  この事業者は主に高速道路の配管にケーブルを引いて通信ネットワークを構築していました。当初はトヨタ、日本道路公団などが資本の母体でしたが事業は結局軌道に乗らず、最終的にKDDIに吸収されています。


かつては大手電力系も9電力の各電力会社にそれぞれ通信事業の子会社があり、光ファイバーのインターネットサービスなどを提供していましたが、東京電力については子会社だった旧パワードコム、それに東京電力が自前で提供したTEPCO光、旧東京電話などはすべてKDDIに事業移管されており、KDDIと電力系の通信事業者の連携が目立ちます。関西電力系のK-Opticomなどは相変わらず独自に事業展開しているようですが、他の電力系の子会社はKDDIとの一部または多くの分野で協業が進んでいるようです。

東京電話はNTTが民営化されて以来初めての地域電話を提供できる地域競合電話会社だったのではないでしょうか。東電は自分たちが街中に持っている電柱をフル活用し、自前のインフラで電話事業を展開しましたが、結局携帯電話の普及スピードにあっという間に追い抜かれ、家デンを含む地域電話事業は劇的に普及することなく事業は収束し、最終的にはKDDIに吸収されて行きました。

忘れていました。CATV事業者も光インフラの展開事業者としては大手ですが、上記の鉄道系や電力系に比べると光インフラ整備を始めたのは随分あとからですから、ケーブルTVのシェアとしては大きくても通信事業単体で見るとそうでもないという状況かもしれません。(ここ最近、光インフラが普及していますがあくまでも採算が取れる首都圏が中心)最近はKDDIがJ-COMと協業し、ケーブルTV事業者と通信事業者の協業も始めていますから、KDDIの光インフラのドメインはどんどん広がる一方ですね。

これに比べるとソフトバンクは旧ボーダフォンが持っていた通信インフラと日本テレコム系のインフラ、かつて存在した国際電話のIDCのインフラは持っていますが、積極的に光インフラを自前で構築することはせず、NTTや他社の光のインフラを借りて自前のネットワークを構築するというビジネス方針のようです。都内では旧母体の日本テレコムなどのマンホールやファイバーを見かけることはあっても電柱でソフトバンクが自前でラストワンマイルを引いている例はほとんど見かけることはまずありません。ラストワンマイルは他の事業者から借りればよいうという方針のようです。


通信事業者のルーツの話を始めると長くなるのでこのへんにしておきましょう。

つづく。

2013年5月10日金曜日

MAN構築のすすめ(21:鉄道事業者ってどこも芯線貸しやってるの?)

このシリーズでは何度もファイバー賃貸事業者として鉄道事業者を上げてきたがでは、どこでも貸してくれるのでしょうか?
正解はもちろんノーです。
事業者に寄ってその取り組み方は大きく違います。
いくつかの事業者の現状を見てみましょう。以下の情報はすべて2013年5月現在です。

<東京メトロ>
賃貸事業あり、管路貸し事業あり。情報もWebで公開しています。
http://www.tokyometro.jp/corporate/business/optical_fiber/index.html

<都営地下鉄>
賃貸事業あり、管路貸し事業あり。情報もWebで公開しています。
http://www.kotsu.metro.tokyo.jp/other/kanren/hikari/

<東急>
賃貸事業あり。情報もWebで公開しています。
http://www.tokyu.co.jp/contents_index/information/index02.html

<京急>
賃貸事業あり。情報もWebで公開しています。
http://www.keikyu.co.jp/group/other.html

<京王>
賃貸事業あり。情報もWebで公開しています。
http://www.keio.co.jp/train/other/hikari/

<小田急>
賃貸事業あり。情報もWebで公開しています。
http://www.odakyu.jp/company/b2b/cablenetwork/

<西武>
賃貸は行なっているようですがweb上で確認する限り、空き芯線がないと公表しています。
http://www.seibu-group.co.jp/railways/company/hojin/cable-business/index.html

<東武>
賃貸事業あり。情報もWebで公開しています。
http://www.tobu.co.jp/corporation/ad/cable/

<京成>
管路の貸出は行なっているようですが芯線貸しは行われていないようです。
http://www.keisei.co.jp/keisei/kouhou/news/fcable/

<横浜市営地下鉄>
情報公表なし。
ただし東急の公表する相互接続図には路線が載っているため、賃貸は可能な模様。(要問い合わせ)


<相鉄>
賃貸事業あり。情報もWebで公開しています。
http://www.sotetsu.co.jp/group/etc/optical_fiber/

<横浜高速鉄道>
不明、web上に情報公開なし

<埼玉高速鉄道>
不明、web上に情報公開なし


<JR東日本>
管路の貸出は行なっているようですが芯線貸しは行われていないようです。
http://www.jreast.co.jp/cable/index.html



だいたい関東の大きな鉄道会社を取り上げてみました。ご覧いただけるとお分かりの通り、多くの事業者が光ファイバーの賃貸事業を行なっています。
全くやっていないところもあります。

余談ですが、最近は地下鉄、あるいは地下トンネル内での携帯電話の電波状況の改善が進み、東京メトロや都営地下鉄などは多くのトンネル区間で携帯電話事業者の電波が使えるように環境が改善されつつあります。
お気づきの方も多いと思いますが、実はこれらの対策が全く進んでいない事業者もあります。それは埼玉高速鉄道です。

実はこの事業者、主たる出資者は埼玉県。開業したはいいけれども赤字が続き、開業当初から通信ケーブル開放などの付加価値事業は控えられてきた影響でしょう。いまでもまったくトンネル内の携帯電波の拡張が進んでいません。(2013年4月現在)

携帯電話事業者は多くの場合、光ケーブルで地下施設のノードに繋いでそこからアンテナに繋ぐような導入を進める事業者がほとんどだと思いますが、いかんせん、これをやるためにはどうしても必要最低限のファイバーを足がかりとして地下鉄トンネル内に引きこむ必要がありますが、もともと設備投資をおこなっていない埼玉高速鉄道などは、この足がかりとなるインフラがないので携帯事業者が導入に苦戦しているものと思われます。

この辺りは改善を願いたいですが、いかんせん赤字続きでは本体の鉄道事業に専念せざるをえないのでしょう。
埼玉高速鉄道の携帯電波改善計画は随分と時間がかかりうそうです。


つづく。


2013年5月4日土曜日

MAN構築のすすめ(20:無線と有線のネットワーク)

今回はMANの構築とは直接は結びつきませんが無線のネットワークと有線のネットワークを考えてみたいと思います。

3Gは4G(LTE)が爆発的に普及し、最近ではわざわざ自分の住んでいる家やアパートにかつては絶対必要と思われたADSLや光ファイバーを使ったインターネットを引かずに、Wimax、4G-LTEのWIFIルーターなどで代用し、無線の環境しか持っていないユーザーも珍しくなくなりました。

2013年現在、LTEでは100Mbpsの速度を達成できる無線ネットワークが徐々に普及し始めています。
今の時点では、3.9G(初期のDocomo Xi)またはUQ-WIMAXなどで40Mbpsの速度がかなりの割合で普及しています。(40Mとは規格上の速度で実効速度は1M-10M程度ですが)

これに対して光はどうでしょう。NTTのBFLETSの場合PONというパッシブ型の波長分岐装置を使うことで幹線を走る一本の光ファイバーに32世帯の波長を載せてそれぞれにBFLETSサービスを提供することが一般的に行われています。
これにより、上流(局側)のインターフェイスが1Gbpsでも、各世帯の実効通信速度は32Mbps程度に抑えられています。
(詳細はNTTのリファレンス参照)
http://www.ntt.co.jp/journal/0508/files/jn200508071.pdf

なんだ、光で32Mbpsで最新のLTEが100Mbpsなら無線のWifiルータのほうがいいじゃないかと思いがちですが、これはあくまでも一般ユーザがインターネットを使用する場合の前提条件です。

企業のオフィスはどうでしょう。
無線LANはかなりの割合で普及していますが、無線子機が相変わらず100Mbpsで複数のノートパソコンを接続するような状況は当たり前に行われています。
無線LANも当初11bから始まり、現在では11nまで使用が拡張していて、いわゆるバンドル技術に寄って300M-600Mといった速度が謳われるようになって来ました。
これ以外にも11acではギガビット以上の速度を無線で達成することも現実的になって来ました。

問題は帯域補償です。

一般のIT企業、特にいわゆる大型データセンターを運営するような企業が使用するネットワーク機器で幹線の接続に無線LANを使用している企業は事実上、皆無です。(災害時のバックアップ用途は除く)

理由は簡単です。無線は帯域が補償されていないためです。
仮に11nで300Mの無線LAN機器を導入しても絶対に300Mbpsのスループットは出ません。少し考えればわかることですが、我々の環境には様々な電波が飛び交っています。よく言われるのは電子レンジの干渉で11bなどと電子レンジが同じ2.4GHz帯を使用するため、電子レンジが妨害電波の役割をしてしまい、パフォーマンスが達成されないなどということは一般的に起こっている事象です。それ以外にも違法な無線機器や電気通信機器。強力な電波を発するトラックの無線などが通るとFMラジオが一時的に混線し、聞こえなくなったりアナログテレビ時代はテレビが見えなくなったりという経験をされた方も多くいらっしゃることでしょう。

このように空中を飛び交う電波は事実上、境界線がなく、違法な電波や干渉する電波はどこからでも飛んできますから、これらによってもたらさせるパフォーマンス低下は避けようがありませんし、故に帯域を報奨することも無線通信においては困難です。

光ファイバーはどうでしょう。
おそらく現在普及している通信方法でもっとも外部干渉を受けにくく、帯域保証が可能な通信方法といって良いかもしれません。
電気信号の電磁的通信を使用する旧来のアナログ電気通信はどうでしょう。これらもやはり周辺の電磁波の影響を少なからず受けます。(無線のそれほどは影響は受けませんが、間違い無く受けます、また盗聴のリスクもあります)
光ファイバーは1Gbpsという仕様ならその帯域速度は保証されています。(すべて規格にあったファイバー通信機器を構成するという前提ですが)
なので10Gのインターフェイスを購入し、接続を光ケーブルで距離や減衰値もすべて使用内に収まる設計にすればかならず10Gのパフォーマンスは得られます。実際は機器側のボトルネックによって95%とか、そういったパフォーマンスになることもありますがこれは使用する機器やインターフェイスによるもので通信規格に寄ってもたらされるパフォーマンス低下ではありません。


自分の経験ですが、ある日突然、ビジネスで使用していたADSLが疎通できなくなったことがありました。結局原因は不明で仕方なく光に切り替えた経験があります。
ADSLは日本仕様のISDNの干渉することは知られて言いましたが、干渉の事実を証明することは事実上難しく、繋がらなくなったら別の手段で、という以外、当事は手法がありませんでした。

あとISDNやADSL,旧来の音声電話通信には盗聴がつきものです。(流れているのが電流なので盗もうと思えば比較的盗みやすい)
インターネットの通信にはhttpsなど、暗号化の仕組みが最初から組み入れられているプロトコルも多いですが、すべてが暗号化されているわけではないので盗聴の不安はつきまといます。
(これはセキュリティーの弱いクリアテキストが見えてしまう無線LANでも同じ事がことがいえますが。)


なので帯域を極力最大限まで生かしつつ、確実な通信を行うには、現在の技術では光ケーブルを使用した通信以外に選択肢はないでしょう。
長い距離をまたぐ通信ができるのも光通信の特徴です。衛星通信もありますが、そのディレイなどの問題は衛星の特性上、なかなか簡単に解決できる問題ではありません。

オフィスで無線LANは便利ですが、パフォーマンスを考えれば有線LANにすべきです。
無線に比べれば不意の電波問題によってもたらされる通信障害の確率は格段に低くなります。

つづく





2013年4月22日月曜日

MAN構築のすすめ(19:光ファイバーの断線や不通事故ってどれくらい起きる?)

みなさんは大規模な光ネットワークの事故というのをあまり新聞やテレビでは見かけたことはないと思いますが、これは多くのキャリアが冗長パスをもっていて、一ヶ所できれても迂回路が設定されており、セルフヒーリングと言ってほぼ瞬時に迂回経路に切り替えてくれるためです。

最近ニュースで取り上げられるものといえば携帯電話事業者のそれも、メールサーバーだとか、携帯事業者内のネットワークの問題による接続断のニュースが多く、そのほとんどのケースで詳細はメディアに公開されていません。

話を光ケーブル、特にメトロ幹線の話に戻しましょう。
たとえばWindows PCからPINGを連続的に打ち続けても回線断を検知することはできないかもしれません。
それはセルフヒーリングによる復旧の速さによるものです。(多くのDWDMスイッチはこの機能を備えています。)
セルフヒーリングは最近のネットワーク機器では0.5秒以内で収まったりしますからエンドユーザーがほとんど断線があったことを意識することなくネットワークが使えるようになっています。
(ただし回線契約に寄ってポイント・トゥー・ポイント、冗長無しだとこのようにはいきませんが)
0.5秒程度の回線断なら、ほとんどのケースでセッションが途切れることもありません。

とくにL2あるいはL3のレベルでそれぞれ冗長されていると、一般ユーザーはほとんど断線を認識することは無くなって来ました。
10年以上前、RIPというプロトコルがまだ使われていた頃は切り替わるのに30秒、あるいはそれ以上時間を要するということもありましたが、いま大企業でRIPをメインのプロトコルで使っているところは皆無でしょう。
サービスレベルが向上していることは喜ばしいことです。



<海底ケーブルの断線事故:漁船による断線事故>
日本国内は土木工事の手続きや管理がしっかりしているせいか、あまり土木工事に関わる事故は耳にしませんが、国際回線で使う海底ケーブルは実は非常にケーブル切断事故が多いのです。原因は底引き網漁です。
漁師が底引き網を仕掛け、通信ケーブルも一緒に引っ張ってしまい、断線する事故はたびたび耳にします。
海底ケーブルも迂回路は当然設定されていますが、太平洋のリング迂回だと、ディレイがある日突然倍以上になって急にネットワークが遅くなることがあります。これは最短のケーブルが切れ、迂回路にトラフィックが回されたからにほかなりません。



<海底ケーブルの断線事故:地震による断線事故>

もっとも有名なのは2006年に起きた台湾沖での地震による断線
http://blogs.itmedia.co.jp/infra/2006/12/post_83f8.html

また直近では2011年の東日本大震災でも複数の海底ケーブルが影響を受けています。
http://agilecatcloud.com/2011/08/24/3-11-%E3%81%A7%E8%A2%AB%E7%81%BD%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%81%E5%A4%AA%E5%B9%B3%E6%B4%8B%E6%B5%B7%E5%BA%95%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%AB-pc-1-%E3%81%AE-%E5%BE%A9%E6%97%A7%E3%81%BE%E3%81%A7/

なお、IT-Proの記事でも311直後の海底ケーブルの損傷状況をレポートしています。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20110615/361405/


海底ケーブルが断線すると大変です。船で現場に駆けつけるまで場合によっては1-2週間、復旧作業には数週間以上かかることもあります。

また、東日本大震災では多くの陸上の通信インフラも打撃を受けました。津波で飲まれた地域もそうでない地域も多くのインフラが何らかの影響を受けています。
震災の数カ月後、石巻のNTT局舎をみにいく機会がありましたが、その様相たるや惨憺たるものです。津波の破壊力とは恐ろしいものです。


<鉄道事故が絡む断線事故>
鉄道事業者は実は有力な物理回線提供事業者でもあります。
最近はあまり鉄道が絡む事故は耳にしませんが、以前、2002年に名鉄の列車事故の影響で、線路沿いを走る光ケーブルも影響を受け、通信断が発生するという事故も起きています。
通信事業者が鉄道事業者から光ファイバーの芯線、あるいは管路を借りているケースは珍しくなく、一度大きな列車事故が起これば、物理的にケーブルも損傷する可能性があることは言うまでもありません。


<道路工事に絡む接続断>
この他にも工事に絡む事故もときどきあります。

地下通信ケーブル誤切断 彦根で工事業者 配信19時間停止
http://www.47news.jp/localnews/shiga/2009/02/post_20090204020434.html


あと、直接通信ケーブル断線や焼失といった事故にはいたっていませんが、東京メトロの白金高輪駅でボヤ事件があったことを思い起こす方もいらっしゃるかもしれません。これは乗務員のタバコが原因でしたが、こういったリスクはあらゆる事業者につきものです。



<送電線の事故>
えっ、送電線の事故って光ファイバーに関係ないんじゃないの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。でも最近は送電事業者(例えばJ-POWER)などが高圧線と並走する光ファイバーの賃貸事業も行なっています。
直近の事故では2006年に荒川でクレーン船が高圧線を引っ掛け、都心部に停電を引き起こす事故がおきています。(この当時はネットワークは影響はありませんでしたが)
更に前、1999年には入間川で自衛隊機が墜落、その際に高圧線を引っ掛けて断線する事故も起きています。
http://www.asyura2.com/0601/nihon20/msg/486.html


首都圏の場合、高圧線を使った光通信はメトロエリアではほとんどありませんが、数百キロの長距離の場合、事業者によっては無くもない話です。
高圧線は比較的まっすぐ山の稜線から稜線に走っている場合が多く、直線距離で見ると国道の管路に比べて距離が短いということで、すこしでも距離と遅延を改善したい場合は有利です(ほんのすこしの差でしかありませんが)。



事故は絶対に怒らないものではありません。自然災害、人為的ミスなどなど、あらゆる場面で事故が起こることは想定しなくてはなりません。

もし、あなたの企業が幹線のネットワークを構築するなら、物理的に重複しない経路で、なるべく別々の経路、事業者を選ぶべきです。


以上、今回はケーブル切断の事故について取り上げてみました。

つづく

2013年4月20日土曜日

MAN構築のすすめ(18:国土交通省のファイバー開放事例)

今回は国土交通省に関するレファレンスです。


公開されている情報として、国土交通省が所有する場合のファイバーの賃貸価格は16円/芯/m/年です。(IRU契約ベース)
単純に50kmペアで借り上げるとすると、16x2芯x50000m=160万円(年)ですから、月額に換算するとおよそ13.3万円となります。
ただしこれは国土交通省が指定した通信事業者や自治体、CATV事業者に貸し出す際の卸値です。
これを再販事業者から借り上げる場合、それなりのマージンが追加されることになりますが、原価としてこれくらいという事は情報として知っておくとよいでしょう、


なお、国土交通省はファイバーの空き状況や開放状況を以下のページで公開しています。
http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/region/jouhou/indexhk.html

引渡しポイントは概ね10kmおきにハンドホールなどのポイントを設けているようですが、ここに取りにいける事業者は限られます。国交省のファイバーを使いたい場合は、必然的に接続ポイントまでファイバーを受け渡しができる事業者に接続を依頼し、エンドーエンドの開通を実現することになりますが、NTT地域会社などと異なり、中継用の伝送装置のラックなどは各接続業者が用意することになり、必然的にNTT地域会社にコロケーションができる事業者に相互接続を依頼することになります、

なお、事業者によっては、ファイバーではなく配管を借り受けて自社でファイバーケーブルを敷設している事業者もあります。この場合、国土交通省の接続ルールというよりは、ファイバーを敷設している事業者に自由度がありますからこういった事業者を使うのもひとつの手です。



<参照>
河川・道路管理用光ファイバーの民間開放について
www.qsr.mlit.go.jp/n-hikari/doc/siryo.pdf

河川・道路管理用光ファイバーの民間事業者等による利用
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha02/01/010425_.html
16円/芯/m/年 (最後のページに記載があります)

光ファイバネットワークの整備・管理 - 国土交通省
www.mlit.go.jp/common/000119963.doc


以上、今回は国土交通省関連のリファレンスでした。

余談ですが、以前、とある地方のかなり山奥に旅行に行ったことがありますが、なぜこんな所にファイバーの中空クロージャが?と言った事例がありました。
その地域には国土交通省の比較的大きなダムがあり、納得しました。ダムの管理用にわざわざ山奥までファイバーを引っ張っていたようです。
田舎の過疎地域ではNTTのファイバーすら、望めなくても、場合によっては国交省のファイバーが最寄りまで来ていたりします。(だからBFLETSが使えるというわけではもちろんありませんが。)
お互いこういった物理資源をうまく有効活用すれば、高速インターネット過疎地域もブロードバンドは比較的導入のハードルは高くないかもしれませんね。

つづく

MAN構築のすすめ(17:メトロ光ファイバーの規格)

さて、このブログは大学の講義ではないのであまり物理インターフェイス規格などには触れて来ませんでしたが、なかにはそもそもシングルモードファイバーって何?という方も居らっしゃる方も居るかもしれません。
自分はシスコのエンジニアでそんなの日常やっとるから知っとるわい、という方もいらっしゃるでしょう。
ダメ出しも含みますが、LANで使用する構内ファイバーケーブルと通信事業者が使用する長距離(概ね500m以上としましょう)は仕様が異なります。


マルチモードファイバーケーブル
 構内LANで主に使用されるファイバー。ビル内の配線は通常のこファイバーが使用されます。

マルチモードファイバーにはタイプに寄ってOM-3, OM-4などありますが、これらは2000年代に入って登場した10Gや40G、あるいはそれ以上の高速インターフェイスを考慮して規格も進化しています。OM-4など最新の規格のファイバーを導入することで、1GBから10GBにインフラをアップグレードした時、通信可能な到達距離が10Gインタフェースごとに保証されています。
OM-4なら10GBで550m(10GBase-SR 、850nmで最長550m)まで保証されています。なお、今後これ以上の速度のインターフェイスが出た場合、距離に寄っては高速なネットワークインターフェイスを使用した際、到達距離が短くなることになります。将来40Gや100Gにアップグレードする場合、ケーブルには互換性があっても距離の制限でアウトということもあります。近距離のオフィスLANなどの構内ネットワークインフラをアップグレードするときは、現在敷設しているファイバーがどの規格のものか、把握しておく必要があります。


<参照>

Panduit OM-3
http://www.panduit.com/heiler/TechnicalReferences/OM3%20Tech%20Ref%20TR23%20EMEA.pdf

Panduit OM-4
http://www.panduit.com/heiler/TechnicalReferences/TR33%20OM4.pdf



さていよいろ本題のシングルモードファイバーに入ります。
この規格、日本国内で通用するJISと国際規格のITUとで表記されている場合がありますが概ね、NTT東日本が使用しているのはJIS C 6835 (G.652Bと互換性あり)という規格です。
以下に一般的に普及している規格を挙げます。


<日本でもっとも普及している(事実上の共通規格)のファイバー規格>

 -ITU-T G.652.B
 -JIS C 6835
 -IEEE802.3ae (10GBase-LR, ER)


<DWDMの長距離電送に適した分散シフトファイバ (DSF, 1550nm)>
 近年、DWDMに特化しDWDMが使用する1550nm付近の遠距離通信に最適化したファバー。

 -ITU-T G.653
 -JIS C 6835

これ以外にもノンゼロ分散シフトシングルモードファイバ規格などあります。これも長距離電送に適しており、信号劣化が少ないのが特徴です。
 -ITU-T G.656


参照元
フジクラ電線
http://www.fujikura.co.jp/products/tele/o_fiber_cable/td1029.html

NTT東日本
http://www.ntt-east.co.jp/info-st/constip/cons1/pdf/gijutsu/betsu27-4_e.pdf

シスコプレス
http://www.ciscopress.com/articles/article.asp?p=170740&seqNum=7




どこで光信号は減衰するか?
光信号は、放っておいても距離を進めば進むほど弱くなり、自然に減衰していきます。
これ以外にも大きな減衰箇所として以下の部分があります。

 -コネクタ接続部 (おおむね-0.5dB)
 -融着損失 -0.2dB
 -遠距離に寄る自然減衰 (概ね1kmで0.2 - 0.4dB程度)


なお、仮に一社からエンド・トゥー・エンドでファイバーを借り受けたとしても、上記の損失は必ず発生します。またサービス分界点(デマケーション)から自分の機器に接続するだけでも接続点x2,ローカルファイバーの距離による損失。もしパッチパネルを使用し、研磨処理ならそこでもコネクタ接続損失がありますから、一気に1-2db落ちることも珍しくはありません。
都内23区でファイバーを借り受ける場合は、それほど距離による損失は起こらないと思いますが、複数の通信事業者をまたぐ場合、かならずその接続点でコネクタ損失が発生します。(分界点は通常コネクタで自社敷設区間のトラブルシューティングをする必要がありますから、融着で他社に引き渡すということはまずありません。)

なお、コネクタタイプとして、最近は小型のLCコネクターが構内配線では流行りですが(SFPのGBICが普及したため。)、通信事業者は旧来からあるSCコネクタで渡すケースが多いようです。これは接続した時の精度が関係しているためと思われます。当然中心点がずれると接続部分で大きな光信号ロスが発生しますので、デマケーションはキャリア推奨のインターフェイスを使用するのがお勧めです。

米国では、その国土の広さ故、中継機器を極力省くため、融着で80km-100km伸ばすということは当たり前のように行われているようで、これが到達距離が10GBase-ZRなどで80kmといった長い距離をサポートできる理由でもあります。日本では、特に地域電話会社は通信局社ごとにコネクタ接続が発生し、始点から終点まで融着で繋いでいくという事はせず、要所要所でコネクタ接続を行います。これが日本で伝送距離が延びない理由のようです。(局舎を通過するたびに減衰値が大きくなる)
他の長距離事業者では融着で接続してくれる事業者もあるようですので、このあたりは使用したい通信事業者に問い合わせてみると良いでしょう。

以上、今回はファイバー規格と伝送ロスについて述べてみました。



2013年4月13日土曜日

MAN構築のすすめ(14:WIDEプロジェクトの事例)

ネットで検索すると、WIDEプロジェクトの事例がありますので参考にリンクをいかに示します。

http://www.soi.wide.ad.jp/class/20030031/materials_for_student/02/operation02.pdf


このPDFの22ページにNTTのファイバーを借り受けた場合のコストが示されています。

幹線は4.29円/m(1芯/月)とありますね。
幹線なら10kmで月額4万円強。
ローカルアクセス(最寄り局舎からオフィスまで)のコストは1芯6000円前後。

これは1芯の例ですので2芯で構築する場合、単純にコストを倍にしなくてはなりません。
これにダークファーバー調達業者に支払うコストも含まれますが、調達業者はマネージドサ-ビスと異なり、導入当初の初期コストはかかるかもしれませんが、一端運用に入ってしまえば原則回線監視業務はないので、月々のコストは通常の通信事業者からマネージドサービスを借り受けるより安くなります。

もし仮にあなたのオフィスやデータセンターですでに使用しているシスコのスイッチに1Gあるいは10GのSFPを追加してMANネットワークを構築したとしてもキャリアからギガのサービス提供を受けるよりずいぶん安く上がるのではないでしょうか?

一度参考に机上計算してみてください。

続く。

MAN構築のすすめ(12:NTTの県またぎに注意)

これは筆者の経験です。

NTT法というものがあります。これはNTTがかつて電電公社時代の国民が税金で負担したインフラを継承している関係で、様々な規制事項をNTTに対して法制化しているものです。
でないと、放っておいてもNTTグループのシェアばかり強く、公正な競争が妨げられるためです。

NTTは法律によっていくつかの会社に分離されています。法律に寄ってもっと厳しい制約を受けているのは言わずと知れたNTT東日本、およびNTT西日本です。
この他にもNTTコミュニケーションズやNTTドコモもグループとしての制約はありますが、NTT法による規制としては前者のそれほどではありません。
NTT東日本やNTT西日本のことをNTT内では地域会社と呼ぶこともあります。法律により、地域に特化したビジネスを行うように制約を受けているためです。
NTTグループでは地域内のビジネスはNTT地域会社。県間及び国際についてはNTTコミュニケーションズが担当し、携帯電話事業はドコモが行うというように棲み分けができています。

この規制の中の県間通信に関する制限ですが、これがじつは厄介です。当初の取り決めで、NTT地域会社は同一県内(都内)から他県にまたいだサービスが規制されているため、県間サービスはNTTコミュニケーションズの領域ということになります。
(例:マイラインの例がわかりやすい。電話の市内通話は地域会社の担当、他県への通話、国際を含む長距離通信は長距離通信会社(NTTの場合はNTTコミュニケーションズ)が行うということになります。
2003年に法改正があり、BFLETSなどはこの制約を受けずに県またぎのサービスを提供できるようですが、ファイバーの物理インフラについてはいまだに地域会社この制約を受けているため、たとえば東京から神奈川までダークファイバーをNTTから調達したくても県間通信の制約上、実際はできないという状況が発生します。
ならNTTコミュニケーションズに借りに行けばいいじゃないか?と思われるかもしれません。
おっしゃるとおりです。ただしNTTコムは地域会社と異なり、ダークファイバーの開放義務が実は法律で定められていないのです。
実績としてファイバーを貸さないというわけではないようですが、当然自社のサービス用途にプライオリティが置かれるわけであって、NTTコムは貸したくなければ貸さなくてもよいうというのが現状です。特に競争が激しい関東近県では県またぎのダークファイバーは仮に空きがあっても実際にダークファイバーが調達できるかというとそうではないというのが実情です。

前記の棲み分けの影響のせいか定かではないのですが、NTT東に県またぎのダークファイバーを申し込んでも対応してもらえないという状況に遭遇したことがあります。(法的な規制から貸すことができないというのが実情で、当然といえば当然)

もし、当初のNTT法の規制に従えば県間をまたぐ通信サービスおよび幹線はNTTコムの領域ということになるので、これはNTT地域会社の領域ではないので実質的には借りられないということになると思います。

とある事業者は県境に数百メートルの渡しのファイバーを敷設し、そこで電柱の上で受け渡し用の中空クロージャを設置し、県間通信をうまく渡して繋げているという事例もあるようです。
借り上げる対象地域が東京都内だけなら通常、何も問題なく、空きがあれば貸してもらえますが、県またぎ(例:東京ー千葉、埼玉、神奈川など)の構築をNTTに依存する場合は注意が必要です。
(というより、県またぎをする場合は、NTT以外の事業者を経由させるのが一般的で現実的です。)
ダークファイバーを貸してくれる事業者はNTTだけではありません。競合するKDDIや鉄道事業者、電力会社、国土交通省、東京都などの自治体、CATV事業者など選択肢はたくさんあります。

もっとも、うちはNTT使わないから...ということであれば問題ないですが、すべてNTTのダークファイバーでつなごうとすると思わぬ問題にぶち当たることもあるかもしれませんよ、ということでした。

続く。

MAN構築のすすめ(10:いろいろなMAN機器)

ここではよく日本で見かける(使われる)機器を見ていこうと思います。
日立電線のONUはよく通信事業者で使われるようですね。
企業向けではやはりシスコやCiena、Advaあたりがポピュラーでしょうか。


日立電線
http://www.apresia.jp/transmission/products/index.html

どこかで見たことあると思ったら、某、通信事業者がメインで回線提供に使っている機器でした。
シスコ製品でなくても、こういった機器をダークファイバと一緒に導入すれば安価に導入できるかもしれません。(日立製品の価格がわからないので一概に高いとも安いともいえませんが。)
ただ、監視する方法も必要ですからこの辺りはスタディが多少必要になるでしょう。


シスコ CWDM
http://www.cisco.com/web/JP/product/hs/ifmodule/cwdm/prodlit/cwdm_ds.html

シスコ EWDM
http://www.cisco.com/en/US/prod/collateral/modules/ps5455/product_data_sheet0900aecd806a1c36.html

シスコ DWDM
http://www.cisco.com/web/JP/product/hs/optical/ons15200/index.html

Adva DWDM
http://www.advaoptical.com/en/products/technology/dwdm.aspx

Ciena DWDM
http://www.ciena.com/products/4200/

NEC DWDM製品
http://www.nec.co.jp/spectralwave/dw4200/


富士通WDM製品群
http://jp.fujitsu.com/telecom/carrier/products/lineup/photonicnetwork/wdm-adm.html


NTTエレクトロニクス WDM光製品群
http://www.ntt-electronics.com/product/optical/index.html


Furukawa エルビウム光アンプ
http://www.furukawa.co.jp/museum/floor3/05/e01.htm


三菱電線 エルビウム光アンプ
http://www.mitsubishi-cable.co.jp/ja/products/group/optical-fiber/amp_a.html


三菱電機 WDM伝送システム
http://www.mitsubishielectric.co.jp/service/carrier_network/wdm/index.html

続く。

MAN構築のすすめ(9:アメリカで起こったある事件)

これは私が某、外資系の会社で働いている時に実際に起こった話しです。

その会社は、冗長化のため、国際データ回線を別々のキャリア(通信事業者)に発注し、運用しておりました。一つ目の回線はZ社。もう一本の回線はY社。どちらも同じようなSLA、帯域幅も同じ、ほぼ同一のサービスを2社にオーダーし、片方がダメになっても、もう一本で運用できるような冗長構成になっておりました。
ところが信じられないことに、ある日、両方の回線が見事に同じ時刻に不通になってしまったのです。
全く異なる通信事業者に発注し、冗長化を図っているのに、なぜ?という疑問がわくでしょう。両方の回線はそれほど長時間の回線断絶をせずに、SLAにのっとって、一定の時間の後に回線が立ち上がりました。

後からこの回線切断の原因を聴いて驚きました。なんと、両方の通信事業者は米国内の国道沿いを走る同じファイバーを使用して回線を運用していたのです。
そもそもの回線断絶の原因は、国道でショベルカーが誤って通信ケーブルを切断したことが原因でした。その瞬間、一斉にサービスが落ちてしまったのです。

それ以来、それぞれのキャリアに物理的なルートをある程度開示させ、同じケーブルを使わないような構成に変更させたことは言うまでもありません。

2000年台に入って、特に911テロ事件のあと、こういった通信インフラがテロの攻撃対象になりかねない、という懸念の元、日本国内でもだんだん情報開示がされないようになり、いまは多くのデータセンターやNTT局舎などは公開されなくなってしまいました。

ところがNTTだけは幸か不幸か、かつて電電公社時代、電話の申し込みといえば電電公社の窓口(多くは局舎)に出向かないと回線を導入してもらえなかったため、その名残で交差点にNTT前とか、バス停にNTT前、などと、現在も名前がそのまま開示されているケースも多数見受けられます。
NTTはハウジングサービスも以前は局舎内で行なっており、機器導入のため立ち入ることも出来ましたが、ここ10年くらいは、通信設備のある局舎内部に一般ユーザーが入ることはほとんどできなくなってしまいました。(公にスペース貸ししているデータセンターなら話は別ですが、最近はこういったスペースを、いわゆる局舎の重要な設備には分類されており、立ち入りができないようになっています。)

日本だと、某S社などはNTTのファイバーを使ってサービスを提供していることが多いようですから、こういった事故は今後、日本でも起こりうるかもしれません。
(NTTがおちるとS社もおちるとか)ありえない話ではありませんよね。

つづく








MAN構築のすすめ(8:長距離電送)

長距離伝送はもはやMANの領域はありませんが(例:東京と名古屋、あるいは大阪、神戸)若干触れてみたいと思います。
2011年3月の東日本大震災以来、多くの事業所がBCPを真剣に考えるようになり、サーバを関西に移してみたり、冗長化を試みたりするようになりました。
でも、たくさんのサーバを抱える企業はやはり関東-関西の2重化を望むことでしょう。
このブログで取り上げている一連の手法ではこれはもはやOut of scopeです。東京と大阪はMANではありません。WANです。
でも、もしあなたの会社や組織が自前のファイバーをどうしても繋ぎたいという事であれば、いくつかの事業者はその選択肢を与えてくれます。また、中継装置を設置するために必要なラックスペースを提供してくれるところもいくつかあります。

東京と大阪なら直線距離でおよそ600km、通常、幹線を通るファイバーは鉄道沿いや国道沿いで、まっすぐではありませんから700-800kmまたはそれ以上になると考えられます。
仮に80kmごとに中継を置くと9箇所の中継拠点を確保することになります。ラックのレンタルコスト、運用やトラブルシューティングを考えると、安いか高いか試算してみないとわかりませんが、自前で全てコントロールできることを考えれば安いかもしれません。通信事業者はどうしてもサービスを付加したメニューを売りたいので、ダークファイバーだけ借りたいというと嫌がれるかもしれませんね。
(自社が提供するマネージド・サービスが売れなくなるし、ファイバーの芯線貸しでは大した利益は得られないため。)
一つアイディアがります。伝送装置と中継装置込でキャリアにやらせる代わりに、その設備は自社専用にしてもらい、他の事業者のサービスを混ぜないでもらうようにしてもらうことです。
そうすれば、サービスを運用の保守はキャリアが担当で、拡張の要求は自分たちのフレキシビリティーが確保できるというわけです。
ただし、この契約は高く付きそうな気もしますが。

最近の東京大阪の10Gの相場を知りませんがまだ500万円は切っていないことでしょう。でも100Gの長距離電送が今後普及すれば10Gは価格破壊が起こり、すぐに安くなるとは思いますが。

続く。

2013年4月12日金曜日

MAN構築のすすめ(3:調達編)

さて、今回は調達編です。


調達の話をする前に、そもそもダークファイバーなんて本当に自分のオフィスやデータセンターに引けるの?と思っている方もいらっしゃると思います。
結論からいうと、BFLETSがインストールできるサービス提供エリアであれば少なくともNTTのファイバーを引きこむことができます。
ここで問題です。NTTから見た時、引渡しポイント(デマケーションという)はどこかということです。要は、NTTとしてはここまで自分たちのインフラですという分界点があります。
一般的にその場所はPDと呼ばれるファイバーの成端箱です。

ネットワーク管理担当者で中規模、あるいは大規模のオフィスにお勤めの方であれば、PDボックスあるいは、光成端箱というのをみたことがあるかもしれません。(写真のリンクを参照)
http://www.hitachi-cable.co.jp/ICSFiles/cable/fiber/h_kousei.jpg


ビルやデータセンタのサイズや、規模により異なりますが、大きめのマシンルームで回線数が多い場合、大概、マシンルーム内、または同じフロアのEPSやユーティリティ室などに設置されています。
一般的には大きいビルの場合、道路の洞道や共同溝から、通信用の配管がビルの地下に敷設されそこを通ってビルの共通MDF室などに収容されることが多いですが、大きめのマシンルームを設置している場合、そのマシンルームにPDを設置している場合もあります。

NTTが分界点として引渡しポイントとして指定する場所は通常はPDになりますので、そこまで光ファイバーケーブルを敷設して、自分たちのネットワーク機器があるラックまで光ファイバケーブルを引かなくてはなりません。(詳細はまたあとで述べます。)

BFLETSなどをインストールした実績があるマシンルームやラックがすでにあれば、物理的な引き込みは可能ということはほぼ確実ですが、通常は現地調査が必要です。


ではとっても基本的な問題に入ります。どうやってダークファイバーを調達するかということです。
通常はそういった芯線貸しを前提としたサービスを提供する業者に委託することになります。
(もしあなたが企業のIT管理者なら、NTT東日本や西日本に直接調達申請することはほぼ不可能です。ただしあなたの会社が通信事業者として登録していれば話は別ですが。)
ほぼといった理由はなぜかというと、電気通信の法律が改正され、以前は免許制だった通信事業者としての登録が免許制から届出制に変わっているからです。
もし、あなたの会社が大きなIT部門を持っており、企業規模が大きいなら、IT部門を通信事業者申請登録するという手もあります。そうすればNTTのデータベースに直接アクセスし、空き状況を確認したり、オンラインでダークファイバーの借り上げ申請を行ったりすることができます。ですがこの方法は一般の企業のITにとってはあまりに面倒です。
それよりは、旧来の第二種事業者や通信インフラ事業者に一括調達を依頼することをおすすめします。
以下に何社かそういったサービスを提供している事業者を挙げます。
なお、ダークファイバーの調達にあたっては、現地調査が必須であり、業者によっては見積もりをとるために導入前の調査を依頼しただけで費用がかかる業者もあるようですのでそれぞれの事業者に費用はお問い合わせください。(筆者は費用面での責任は負えません。)

丸紅アクセスソリューションズ(旧グローバルアクセス)
https://www.marubeni-access.com/ja/service/network/

TOKAIコミュニケーションズ
http://www.broadline.ne.jp/network/fiber/

協和エクシオ
http://www.exeo.co.jp/jigyou/ni/dark.html

東急電鉄
http://www.tokyu.co.jp/contents_index/information/index02.html

NECネッツエスアイ
http://www.nesic.co.jp/solution/nw/hikari.html



見積もりを依頼する際、例えば引渡しポイントがビルの地下のMDF室で、オフィスフロアが3Fの場合、ビルの構内配線を事業者に依頼して、自分たちの希望する引渡しポイントまでケーブル工事をして貰う必要があります。責任分界点については各社のアカウントマネージャに相談することをおすすめします。

なお、現地調査の際はビルのMDF室に入りたいとかEPSを調査したい(通信用配管、ビルを縦に通信ケーブルが走るルート)といったことが現地調査時に発生します。
予め総務の関係者、またはビルの管理事務所に相談し、必要なアクセス届けを出しておくと良いでしょう。通常はビルの管理会社が、必要箇所の鍵を持ちながら立ち会いを行うと思います。
(鍵を開けてもらわないと、現地調査ができませんので)


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よくある質問。

1)ダークファイバーってセキュリティーはどうなの?
  昔の2線式アナログ電話であれば途中に盗聴装置を仕掛けて通話内容を盗み取るということは比較的簡単に行えましたが、光の場合は物理的に電磁波の漏れなどはないためこういったことは起こりません。光信号の外部からの盗聴は事実上不可能です。

2)ほんとに安いの?
  やすいかどうかはあなたのネットワーク機器でどのような帯域のネットワークを構築するかによります。例として東京メトロの場合、インナーゾーン(23区の中心部)の場合、年額固定で409,500円です。(月3万円強、ただしラストワンマイル含まず) 
http://www.tokyometro.jp/corporate/business/optical_fiber/fee/index.html

この値段を安いと見るか高いと見るかは読者の皆さんにお任せします。
仮に23区内で1GBのサービスを通常の通信事業者に専用線ベースでオーダーしたらどれくらいでしょう。実際はアクセス区間の料金を足し見てなくてはいけませんが、一般的に両端のインターフェイスを10GB以上、あるいはCWDM、DWDMなど、帯域を増やせば増やすほど、ダークファイバーのほうがお得感が出ます。

3)ネットワーク監視(インターフェイスのアップダウン、断線等が心配)
  基本的にダークファイバーは自分たちのネットワーク機器を拠点AとBで1芯、または2芯のファイバーで接続しているのと同じ事ですから、断線の監視は自分たちで行うことになります。(ファイバー提供事業者は電送機器を一切、間に入れないのでファイバー提供事業者に断線監視を依頼することは不可能)
ただし、予定されているファイバー迂回や切り替え工事など、事前にファイバの断線が予定される場合、事前通知をもらうよう、契約業者を取り決めをしておくとよいでしょう。でないと、ある日突然回線が落ちるなんてことになりえません。

4)ダークファイバーって電柱使うんじゃないの?地下でないと自然災害や事故が心配
  これは一理あります。結論から言うと、都心部だけならあまり電柱を使うチャンスは無いと思われますが、郊外にいけばいくほど電柱の使用するケースは増えてくると思われます。もし極力地下構造で接続したい場合は最初に事業者に依頼する時、そういった業者を使って欲しい旨、希望を出すのもひとつの手です。最近は都心部は電柱の地下化が進んでおり、幹線は地下を通ることが多いようですが、こればかりはわかりません。でも、仮にBFLETSなどのインターネットVPNや専用線ベースの光サービスを依頼しても同じ事がいえます。(通信事業者がケーブルがどこを物理的に通して接続しているか、通常、エンドユーザーは知ることができない。)
事業者は通常、セキュリティー上の理由からファイバー経路を教えてくれません。もし地下のケーブルインフラを希望ならば、発注の前に要望として受託業者に伝えるか、でなければ地下にファイバーを敷設している事業者を使うよう、依頼をかけるのもひとつの手です。


5)納期はどれくらいかかる?
  これは調査次第ですが、幹線および最寄りPDにファイバーの空きがあり、構内配線だけを工事する程度なら3ヶ月程度で接続できる場合が多いようです。これも使用する事業者、区間、工事の複雑さなどによります。調達業者によく相談することをおすすめします。


6)複数の事業者を使っても本当につながるの?また事業者同士の接続は?
  最初にも述べましたが、日本国内で敷設されている通信用ファイバーはG.652 という規格で定められており、相互接続が一般的です。(でないとそもそも事業者間で相互接続できない)
最近はデータセンター需要のため、DSFという規格のファイバーもありますが、こちらは長距離電送を得意とする規格で互換性がないわけではありません。この辺りは依頼する調達業者に必ず確認しましょう。(通常、データ通信向けといえばG.652でつないでくれます。)また、事業者間にも当然、分界点があります。都合よくつながるように接続ポイントがあれば良いですが、なければどこかの業者が異なる業者同士のファイバーを繋ぐく必要があります。(例。事業者の局舎内でファイバーパッチコードは誰が用意して接続するかなど、このあたりの面倒な作業は依頼した事業者にお願いして任せると良いです。特にNTTの電話局内での接続は限られた入館者のみ可能で、一般の人間は立ち入りできませんから必然的に調達事業者にお願いすることになります)

7)自分が用意したXenpakやSFPが光を認識するか心配だ。叉強すぎたらどうする?
  シスコに限らず、SFPやその他のモジュールは何デシベルまでの信号は許容範囲とスペックに記載があります。回線を見積もってもらう際、想定される減衰値(例:-12db)などを予め、机上で計算値を出しておいてもらい、それに対応したモジュールを選択し、想定値より多少光が弱くても通信できるようなモジュールを選んでおくとよいでしょう。光信号が逆に強すぎる場合はアッテネータを入れることで光のレベルを下げることができます。契約する際、アッテネータもいくつか念のため契約に入れておいてもらうと良いでしょう。

8)距離が遠すぎて光信号が届かなそう
  都心部内の接続であればこういったことはあまり起こらないと思いますが、少し郊外に出てしまうとで距離に寄っては減衰が予想以上に大きい場合があります。ダークファイバーを調達する事業者は、実績ベースでこことここをこのルートでどこその事業者を使えばこれくらいという経験値を持っています。距離が遠くて心配な場合は中継アンプを入れるラックを借りると良いでしょう。ただし、事業者に寄っては中継サイトを持っていなかったりしますので、見積もり依頼する時、アカウントマネージャにまたは営業担当者によく相談することをおすすめします。
また、中継アンプを置くスペースを借りる場合、それに支障があった時、誰がトラブル・シューティングするか、サイトへのアクセスはどうするかなど、また違った懸念事項が発生します。
中長距離電送をダークファイバーを繋ぐ場合、このあたりの運用面の課題をちゃんと取決めをしておく必要があります。
通常、23区内であればアンプはほぼ必要ないといって差し支えないでしょう。
また、事業者が融着でファイバーを接続してくれるか、それともコネクター接続かによっても減衰値が変わってきます。(NTTは一般的にコネクタが多いと言われているので減衰量も多く、数百キロ以上遠くへ飛ばそうとすると中継アンプがたくさん必要になる)

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なんだかここまで話していると、NTTを使わずにいられないという感想をお持ちの方も多いかもしれませんね。
中規模か大規模の企業なら、通常、回線は2重化し、片方はNTT系、片方は他社としている場合が多いので、通常はNTTのダークを通じてファイバーを導入できると思いますが、もう一方の他社がファイバーを貸してくれない業者だとお手上げです。


以上、今回は調達にまつわるお話をしました。
また次回に続く。









MAN構築のすすめ(2:予習、雑学編)

前回の投稿ではMANとはなんぞや、というあたりから始めましたが、またよくわからないという方も多いと思います。
今回はすこし脱線も含めてわれわれを取り囲んでいる通信インフラの話をして行きたいと思います。

<FTTH構想>
みなさんはFTTH構想というのをきいたことがあるかもしれません。FTTHとはFiber to the Homeの略。 光アイバーの高速ネットワークをご自宅まで、というコンセプトですが、NTTが電電公社から民営化されて、しかも利益のでにくい過疎地までファイバーを引っ張るのかとおもいきや、NTTもさすがに利益を求める企業であることから、日本の片田舎の隅々まで、という構想は実現できずに事実上、構想は破綻しています。
ですが、この隙間を埋めるように、地方自治体が自前でファイバーを引いたり、テレビの地デジ化に合わせ、同軸線でCATVを引いてみたり、と。必ずしもすべての家庭にファイバーが引っ張られているという状況ではなくなりましたが、代替の手法で高速インターネットを提供する自治体も出始めました。また、昨今の無線技術の進化(WIMAX,LTEなど)により、光は諦めて無線の方に投資する動きも出始めています。確かに無線のほうが投資効果としてはファイバーを電柱や共同溝に張り巡らせる必要もなく、安くて早いですから、家庭用のインターネット用途であればこれも悪いアイディアではありません

しかし企業のネットワークはどうでしょう。無線は実際に使用出来る帯域幅が刻々と変化し、周辺の電波事情に影響を受けます。外回りの営業マンがタブレットやノートパソコンを使うのならともかく、営業所や拠点間のネットワークに無線を使うのはいかにも頼りないですよね。


<都市部のファイバーは誰が提供している?>
さて、ここではダークファイバーを借りる話をする前に、どんな事業所や通信事業者がファイバーを敷設しているか見て行きましょう。また、時代の変遷の話も交えながら紹介します。

-NTT東西、COM、DOCOMO
言わずと知れたNTTグループです。NTT COMやDOCOMOも実は広範囲ではありませんが限られたエリアで自前のファイバーを敷設しています。
通信事業の法律により、NTT東西は、未使用の空き光ファイバー芯線やメタル線がある場合は、原則、他の通信事業者から借用申し入れがあった場合、これを賃貸することを断ることができません。(ただし自社のサービス用途で予備芯線などに限りがある場合はこの限りではないようですが)
幹線は400芯とか、800芯とか、太いケーブルを引いているケースが多いので、よほど需要の多い区間でない限り、空きをみつけることができます。
また、事業者としてNTTのホームページに登録すれば、どこの局舎とどこの局舎の幹線にどれくらいの空きがあるか知ることもできます。もちろん、この情報は守秘義務で守られており、われわれ一般人が知ることはありませんが。

DOCOMOは自前のLTEやWifiなどの携帯向けアンテナ設置のために引いているケースが多いようですが、芯線貸しを行なっているかどうかはわかりません。

NTTコミュニケーションズ(コム)は原則すべて自社のマネージド・サービス向けで、NTTグループ内の融通はしているかもしれませんが、他の事業者への芯線貸しはおこなっていないようです。
余談ですが、2000年台初頭、クロスウェーブという通信事業者が存在し、この会社は低価格で自前で引いたファイバーとNTTなどのダークを組み合わせて使い、当事安価のギガビットやファイバーチャネル回線を提供していましたが、会社が破綻し、NTTコムに買収されてしまいました。買収されて以降、当事のクロスウエーブ資産もコムに移管し、それ以降芯線貸しは行わなくなったようです。

-KDDI

言わずと知れた旧国際電信電話を前身とした会社です。実はこの会社も多くの事業者を吸収、統合した背景が有り、とても複雑ですが、他の事業者への芯線貸出は行なっているようです。
この会社の所有するインフラは複数あります。

+国際電信電話時代から所有する自社のファイバー。(あまり多くないようです)
+旧日本高速通信のインフラ(高速道路沿いケーブルを敷設し、通信サービスを提供していた事業者
+第二電電のインフラ
+DDIセルラー、IDOなどの旧携帯電話事業者が所有していたファイバ(上記と同じか一部重なるかも???)
+東京電力がかつてTEPCOひかり、または旧東京電話というサービス名称で敷設していたファイバー。
+同じく東電が所有していた旧パワードコムという通信事業社が所有していたファイバー
  (どちらも元は東電由来の資産、多くは旧東京電話のインフラと重なる)
+昨今では連結子会社化したJCOMケーブルTVの所有するファイバ
  (ここはまだ事業が完全に統合されているわけではなく、KDDIの完全な管理下には無いと思われますが)

KDDIはその割合として東電や他の電力会社が旧来所有していたファイバーを引き継いでいつケースが多いようですが、地方については正直あまり情報がありません。



-ソフトバンクテレコム、ソフトバンクモバイル

この会社は今でこそ大手通信事業者ですが全身はKDDIと似ていて数社のインフラが引き継がれています。ただし、自社所有のインフラとしてはそれほど大規模に敷設しておらず、NTTなどから借り上げるケースが多いようです。

+旧日本テレコム系の所有するインフラ
  昔の国鉄鉄道電話(現在のJR)を母体にした通信インフラが元になっているようです。
+旧ボーダフォンが所有するインフラ
+旧MCI(米国にかつて存在した通信事業者)の敷設したインフラ
  ほかにもあると思いますがソフトバンクに関してはあまり情報がありません。事業者間の貸し借りは行なっているようですが確証はありません。

ー鉄道事業者
 +東京メトロ
  地下鉄のトンネルを使ってファイバーを敷設しています。
 +私鉄各社(東急、小田急、京王、西武、東武、京急、京成など)
  一部私鉄は、空き芯線を自社で100%使用し、提供不可能な事業者もあるようです。
 +都営地下鉄(東京都)
 +横浜市営地下鉄(横浜市)
 +中部、および関西圏の私鉄
  JRは基本、芯線貸しは行なっていないようです。

ー政府または地方自治体
 +東京都水道局(下水道)
 +国土交通省(河川管理、ダム管理、道路管理などのファイバー)
 +その他地方自治体(IRU契約で町とか村とかのファイバーを借りられることもあるようです)


ー大手ケーブルテレビ各社

ー旧来の第二種通信事業者
 +丸紅アクセスソリューションズ
  (旧グローバルアクセス、国際回線事業者と組んで自前のファイバーも整備しているようです、かつて東京ガスもファイバーを敷設した形跡がありますが、グローバルアクセスがかなり早い時期に通信事業は東京ガスと協業でやっていたようですが、東京ガスはこの分野からは撤収してしまったようです。)
 +KVH 
   (KVHは都心部は自前も持っているようですが(都内の道路によくKVHのマンホールの蓋を見かける)、基本100%自社利用で貸出はおこなっていないようです。)
 +トーカイ
  関東圏から中部、関西圏にかけて自前のファイバーを幹線に敷設しているようです。貸し出しも行なっています。


ー電力系事業者
 +Kオプティコム (関西電力系)
 +それ以外の電力各社の系列会社(北電、東北インテリジェンス、中部、北陸、四国、中国など、各電力会社がそれぞれ出資した通信子会社を抱えていますが、最近はKDDIが引き継いでいるケースも見受けられます。)
 +JPOWER (自社が所有する発電所や送電鉄塔、架空高圧線、変電所沿いにファイバーを張り巡らしています)

電力会社は高圧線の幹線に電力線と変電所などの管理用のファイバーを併設していることが多く、ほぼほとんどの電力会社がファイバーインフラを持っています。


ー丸の内ダイレクトアクセス
 三菱地所系の通信事業者。エリアは丸の内近辺に限られるが三菱地所の地下インフラを利用してファイバーネットワークを提供しているようです。




++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
他にもファイバーを貸してくれる事業者はあると思いますがだいたい上記のカテゴリ(旧第一種通信事業者、同第二種、鉄道会社、電力系、政府や自治体などのガバメント系)に分類されると思います。

こうやって見ると、多くの事業者がファイバーを敷設していることが分かりますが、自分の会社が使いたい拠点間を接続したいとなると、どうしてもNTTをどこかに使わないとエンド・トゥー・エンドでの接続は難しくなるようです。NTT以外で広く展開しているのはKDDIだけだと思います。


話を都心部に戻すと、東京は確かに多くの事業者がファイバーインフラを引いていますが、おそらく一社でエンド・トゥー・エンドのサービスを宅内まで提供できるのはNTT東西か、KDDIくらいではないでしょうか。
(東京メトロなどはラストワンマイルがないので、駅まで取りに行かなくてはいけない。通常は駅から皆さんの働くオフィスやデータセンターなど、最寄り事業所までは最後の区間をNTTなどを使うことになる。)




以上、今回はどんな事業者がファイバーインフラを持っているか、簡単にまとめてみました。
次回に続く。